2008年12月5日金曜日

備忘録的に

昨日・今日とGlobal企業のCEOが立て続けにDUKE MBAにやってまいりました。
その感想を以下備忘録として

1)KRAFT CEO Ms. Irene Rosenfeld

印象深い点のみ、以下箇条書き
-笑顔がトレードマーク(大事)
-CEO就任後は、Decentralization(権限委譲)により、Rewire initiativeを実施
(例:OREOは、OREOユニットとして、Global戦略を独自に運営するようにした、とのこと)
-Ms. Ireneにとっての、リーダーシップ
1.Diverse perspective(多様性を尊重する)
2.コミュニケーションが盛んに起こる職場の構築
3.Servant Leadershipの信者
とのこと
-KRAFTの競争優位とは、については以下の3つをあげていた。
1.お客様を理解する能力
2.R&D
3.営業力
所感:
お客様がKRAFTの製品をどう認知しているのか、いかに認知してもらうか、
という消費者の知覚・認識に比重を置いて、仕事をしていることが会話の
端々から感じ取れた。それが、食品ビジネスのキードライバーなのでしょう。

2)モルガンスタンレーCEO Mr. John Mack
リーマン倒産関連の話が中心でした。リーマンを倒産させてしまったことが
金融市場に対する信頼を完全に破壊してしまったが故に、それから連鎖反応で
皆が資金を資本市場から一気に引き上げ、証券資産が墜落し、Writedownの
嵐を巻き起こしてしまったのだ、と暗にポールソン・バーナンキを批判していました。
LBの話は、最初はBofAにいったようですが、断り(メリルの方がよかったのでしょう)
モルスタにも話がきたようなのですが、TOP顧客の25%以上が、いわゆるヘッジファンド
であることを理解し、手をださなかったようなことをおっしゃっておりました。
面白かったのは、自動車業界の質問に対し、「合併しかない」とかなりはっきり
おっしゃられていたことですね。戦略の授業では、企業は最終的には、
Differentiationか、Cost Leadershipのどちらかしか生き残れなくなり、それが
弱まるにつれて、エコノミックレンツがCompeted awayされていき、最終的に、
MC(限界費用)=AC(平均費用)=Priceに近づいていく、と教わったが、まさに
成熟期の企業では、これが多発し、結果M&Aに走り、規模の経済を利用した
コストリーダーシップの再実現に走らざるを得ない、ということなのでしょう。
いまや、日本のAutoMakerにDifferentiationも、Cost Leadershipも握られているので、
このままやっててもまず勝ち目はないですよね。だからこうなるのは、時間の問題だった、
とあらためて思いました。