2009年2月7日土曜日

社会起業家

これが学生としての最後の半年と思うと、俄然勉強に力が入る今日この頃です。 今ターム特にお気に入りのAdvanced Social Entreについて紹介します。 このクラスは、SE(社会起業家)の第一人者グレゴリー ディーズ教授が指導する、とてもユニークなクラスです。 前職で、実際にNPOで働いていた人間や、SEに特に興味のある人 だけが集まるよう、Readingの量を半端なく多くしたり、授業中の発言の 回数及びその質に比重をおいた成績評価、毎回、決められた生徒が Facilitatorとして授業を進めていくという形式、どれも経験したことが ないです。このコースは今自分のお気に入りなのですが、なぜか、というと ディーズ教授の哲学及び人柄により、クラスが運営されている点です。 彼は、「知識やFrameworkはこの授業では一切おしえないし、そのようなことを教えることの価値を一切信じない。常にゼロから発想し、仮に授業中に扱うReadingでその著者が主張するコンセプトがあれば、それがSEの立場でどう活用できるのか、限界はなになのか、前提はなになのか、有効か、などを考え、生徒同士でディスカッションすることに価値がある」という明確な学習指導哲学を持っております。そして、彼は、授業は、生徒が学習効率をあげるために、いかに自分が振舞うべきか、を常に考え、授業の運営方針においても、生徒の意見を聞きながら、Flexibleに対応していきます・・・ なんて書き続けても面白くないと思いますので、最近の授業内容を具体的に紹介します。例えば前々回は、 http://www.ted.com/index.php/talks/hans_rosling_shows_the_best_stats_you_ve_ever_seen.html をみて、何か発見があったか、どう考えるか、をいきなりディスカッションします。この動画、自分はとても面白かったので、このツールを、http://www.gapminder.org/のサイトで弄くって、仮説をたてて、いくつかの国をPointして遊んでました。 遊んでいる中で、発見したのが、中国やロシア、ベトナムは、1990年代まで、一人当たりの所得が増えていないにも係わらず、平均寿命は急激に上昇している、ということ。逆に、南アフリカは、一人当たりの所得が増えているのに、平均寿命が一切増えていないこと。2回目の授業で、インド人初のノーベル経済学賞受賞者のセンの記事を読んだのですが、彼の主張は、経済の発展は、GDPperCapitaだけでは図れず、それがどう分配されて、結果として人が束縛から解放され、自由を享受できるようになって、初めて経済が発展した、といえる、というものだが、上の現象を突き詰めると、ひょっとしてGDPperCapitaが増えなくても経済は発展することはできる、と考えました・・・ なんてことを、意見していきます。 ではまた。

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